稲盛経営哲学を学ぶ-「リーダーの資質」についての社員の感想

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心を高め、経営を伸ばす
――『リーダーの資質』読書感想シェア・その一

稲盛和夫氏は、生きる意味、人生の目的は心を高めること、魂を磨くことにあると言った。彼が設立した盛和塾も、これまで「心を高める。経営を伸ばす」の考えのもと、数えきれない経営者の人生を救った。しかし、心は虚で、経営は実だ。二つの間に、どのようなつながりがあるのだろう。

利他というのは、心を高める一番いい方法だ。自分に誠実に向き合い、稲盛経営哲学に基づいて自分を振り返る。そして実践する中で感じたり、反省したりすることで、好循環を作れば、心を高めて行くことができる。それだけではなく、利他の心、感謝の心も強くなり、それがエネルギーとなり、他人を助ける力を得ることができる。さらに「天の力」にも恵まれる。そうすれば、経営が好転する。経営は、自分を経営、チームを経営、企業を経営、人生を経営することだ。2019年、私たちは管理職が『リーダーの資質』を読んだ後の感想を抜粋し、この冊子に掲載した。このようなことによって、より多くの「新陽家族」と稲盛経営哲学がつながり、家族の力になればと思う。「新陽ファミリー」の一人ひとりが心を高めることによって、人生の経営をレベルアップし、幸せかつ素晴らしい人生を送り、幸福新陽の実現に力になり、百年新陽の基盤を固めてほしい。

スクリーンショット 2021-03-20 12.12.40思いやりの心を抱いて

JMH/楊立志

「リーダーの資質」の第5の資質は、「思いやりの心をもつ」ことだ。真のリーダーとは「愛を基本とし民意を反映させた独裁者」であるべきだ。使命感、強い意志と信念、本当の勇気を持つ人だ。同時に、偉そうにせず、常にほかのメンバーの声に耳を傾け、みんなの知恵を集め、会社にとって最善の方法を考え、判断を下す人だ。リーダーというものは結局大きな愛や深い愛を抱き、それをもとに行動をとる人だ。リーダーは自分のことだけを考えてはいけない。「利己」の独裁者にならない。どんな事でも自分の好き嫌いで判断してはいけない。会社は強い権限によって経営されるものではなく、社員に遠慮を感じさせてはいけない。しかし、社員の意見にひたすら従うものでもない。社員を放任すれば、会社全体の風土が緩くなり、効率が悪くなるというジレンマに陥る。

リーダーは両方のバランスを取り、どちらに偏ってもいけない。真によい組織にするためには、力強いリーダーシップを強調すること、社員の意見を尊敬すること、そのどちらに重きをおいてもいけないのだ。バランスを取ることのできるリーダーは、混乱を極める時代でも道を開き、企業を率い真のリーダーになるのだ。

この章を読み、近年江西新陽の業務の実態を見てきた私は、深く感心した。リーダーにふさわしい者となるよう、純粋な「大愛」を持たなければならないと感じた。

江西新陽はわが社のこれまでにない新規事業だ。2018年3月、空き地から始まり、現在、十数棟の建物が立つほどの規模の工場になった。たった8か月で、これほど素晴らしい工場ができあがるのは本当に容易なことではない。もちろん政府、パートナーの支持と援助が重要であった。しかし、最も大切なのは創業チームの皆さんの努力だ。2018年11月、私は途中からこのプロジェクトに参加し、皆さんと一緒に頑張ることができ、光栄だ。多くの同僚が慣れた親しんだ職場を離れて、新規事業のために家族と離れて江西に来て、簡易な寮で合宿して暮らしていた。毎日工事現場と仕事の間を行ったり来たりと苦労している姿に本当に感動した。私は毎日現場に行き、工場が無から、どんどん今の形になるまでを見て、気持ちが高ぶり、責任の重さも感じた。江西新陽の事業が成功するか否かは、創業チームにかかっている。特にチームのリーダーとして、率先垂範して、責任を担うだけではなく、どうやって皆さんを率い、穏やかに前に進むのかは毎日考え続けた問題だ。

どんな事業でも、一緒に立ち上げるパートナーがいないとうまく行かない。企業は人によって繁栄し、人によって衰えもする。リーダーシップの五つの素質1.使命感を持つ2.目標を明確に描き、実現する3.新しいことに挑戦する4.信頼と尊敬を集める5.思いやりの心を持つ、のどれ一つ欠けてはいけないのだ。私にとっても一生の修行だ。

これからも江西の事業を継続している際には様々な困難に遭遇すると思うが、今のように、直面した問題を解決し、今を生きて、日々きちんと過ごし、しっかり仕事をし、一人ひとりの人材を育成すれば、将来は明るいものになるだろう。江西新陽チームのメンバーは、みんな全員はエリートだ。出身地、年齢、受けてきた教育レベルもそれぞれだ。工場が完成したが、経験がない人が沢山いて、予測できない問題も多かった。創業チームの一人ひとりが一粒一粒の真珠のように、いかにして彼らをつないで素晴らしいネックレスを作るのかは、私たちチームリーダーに与えられた試練だ。

 

 

 

 

 

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